第10回日本がんサポーティブケア学会学術集会

会長あいさつ

会長

第10回日本がんサポーティブケア学会学術集会
会長  山本 信之
和歌山県立医科大学内科学第三講座 教授

最高のがんサポーティブケアを目指して beyond evidence

第10回日本がんサポーティブケア学会(#JASCC25)のホームページにお越しいただきありがとうございます。第10回日本がんサポーティブケア学会学術集会を2025年5月17日(土)・18日(日)に和歌山城ホール、和歌山県立医科大学薬学部キャンパスにて開催いたします。

日本がんサポーティブケア学会は2015年2月に設立され、この和歌山大会で10回目の学術集会となります。また、学会そのものも2024年5月20日から新しい体制となり、私が三代目の理事長に就任させていただきました。そのため、和歌山大会は、学術集会としても学会としても大きな節目となります。

さて、がんの医療は、手術・放射線・薬物等のいわゆる積極的治療と、緩和医療、サポーティブケア(支持医療)に分けることができます。これは、令和5年3月に閣議決定された第4期がん対策推進基本計画でも、がん医療の提供体制の項目で、③手術療法・放射線療法・薬物療法について、⑦がんと診断された時からの緩和医療の推進について、と同じく⑤支持療法の推進について、と記載されていることでも明らかです。

本学会は、日本で唯一のサポーティブケア(支持医療)に多職種で取り組む学会です。その構成員は、医師と医師以外がそれぞれほぼ同数であり、それが本学会の特色であり強味であると考えております。会員数はこの10年で約1500人に増加しており、学術集会参加者も第9回で1000人を超えました。
順調に発展しておりますが、その他のがん臨床の基盤学会である、日本癌治療学会、日本臨床腫瘍学会、日本緩和医療学会と比較すると、その規模は小さく基盤もまだまだ脆弱です。日本の支持医療のさらに充実にさせるためには、本学会のさらなる発展が必要であり、そのためには、学術集会の成功が必須となります。

和歌山大会では、まだまだエビデンスの少ないこの領域であるからこそ、エビデンスを超えた最新の医療を発信することが必要であることを鑑み、「最高のがんサポーティブケアを目指してbeyond evidence」をテーマにいたしました。これまでと同様、17の部会、11のワーキンググループ、プログラム委員等から、多種多様で魅力的なプログラムを収集し実現いたします。また、地域におけるサポーティブケアの在り方を考えるための、国、地方自治体等の行政および海外演者とのシンポジウムを考えております。当然、患者連携についてもセッションを設ける予定です。また、国際的な発信をするために、Multinational Association for Supportive Care in Cancer(MASCC)やKorean Academy for Supportive Care in Cancer との合同企画も実施いたします。これらを中心として、がんの支持医療についての最新の研究報告、シンポジウム、症例検討、ワークショップ、パネルディスカッション、特別企画などの豊富なプログラムに加え、がん支持医療の現場での実践につながる教育研修セッションを企画しております。

本学術集会では、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でも積極的に情報を発信していきます。ぜひFacebook、X(Twitter)、Instagramをご利用の方は、フォローや登録をお願いいたします。

JASCCの幅広いテーマからなる部会・委員会・ワーキンググループの皆さま、学会員の皆さまのご支援をお願い申し上げますとともに、多くのご参加の皆さまと和歌山の地でご一緒できることを心より楽しみにしております。